部活の時と違って二人きりの時の彼はとっても無口で私と目すら合わせないことも多い。
厄介な人を好きになってしまったなあ、と思う。
「ねえ、キスして」
付き合って3ヶ月、キスをねだるのもいつも私。
最初のキスは強引で思わず泣いてしまった。
休日には彼の部屋で二人きりで過ごすのがあたりまえにはなってきたけど、一緒にいればいるほど寂しくなってくる。
もっと私のほうを向いてほしいの。
「いいよ」
無表情で静かに読んでいた雑誌を閉じて腕を肩にまわしてやさしいキス。
丁寧に舌を絡ませて、唇を軽く吸われる。
こんなとき、私の胸にこみあげてくるものを、あなたも感じているのかな・・
よくわからない。
聞きたいことはたくさんあるんだけど言葉が見つからない。
問いかける勇気もない。
いつも涙が出そうになる。

もっと・・・一緒にいたい・・」
「一緒にいるだろ、ここに」
「そうじゃなくて・・・もっと・・・」
「・・・・・・」
何を言っているんだろう。自分でも顔が赤くなっているのが解る。
彼はじっと私を黙って見つめていた。
「あ、う、ううん・・・ごめん・・何でもな・・・」
目をそらしてそう言いかけた時、唇を再び塞がれた。
「んっ・・・・!」
さっきとは違うキス・・思わず手を彼の肩に回してしがみついたらすごい力で抱きしめられて気が遠くなりそうだった。
「・・・好き」
震える、小さな声で思わず言ってしまった。
その言葉は、意地でいままで言わなかったのに。
返事もなく、彼は私の首に顔を滑り込ませた。

「あ・・」
プリーツスカートの中に彼の手がゆっくりと入ってくる。
片手で器用に背中のブラジャーのホックをはずされて我に返った。
「や・・・っ・・」
慌てて抵抗しようとしたけど逆に押し倒されてしまった。
力ではかなうはずがない。・・・・どうしよう・・。
掴まれた腕が少し痛い。
・・・・・・怖い。
シャツの中の肌に冷たい感触。体温の低い彼の手が私の背中を這う。
首筋に指が触れてぞくりとした。
いつのまにか掴まれていた手は解放されていた。
私の体のあちこちが、なにか、たまらなく熱くなってくる。
「あっ・・!!」
乳房の突起にその指が触れた瞬間、思わず大きな声が出てしまった。
・・・恥ずかしい!!
「嫌!!」
叫んで、恥ずかしさと怖さと後悔で身を固くした。
その瞬間、抱えられて体が宙に浮いた。
「ちょ・・・ちょっと!何するの?降ろして!」
「ダメ」
彼はちょっと意地悪く笑ってそのまま隣の部屋のドアをいつものように足で開ける。
薄暗い部屋。大きいベッドの上にゆっくりと降ろされた。
「大丈夫だから」
シャツのボタンを外されているのは解っているけど、なぜか抵抗できない。
もう、頭が混乱してなにがなんだかわからない・・・。
上半身を起されて私の体を撫ぜるようにシャツとブラジャーを脱がされた。
慌てて乳房を隠そうとするとそれより先に両腕を片手で拘束される。
あらわになった2つの膨らみが揺れて自分でもいやらしい、と思った。
片手で彼は私のスカートのジッパーを既におろしていてあっという間にハイソックスとパンティーしか着けていない状態にされてしまった。
彼はしげしげと私の体を眺めている。たまらなくなって目を閉じた。
「可愛い」
・・・どんな顔で言ったのかわからなかった。
私の息だけはこんなに荒くなってて、私ばっかり恥ずかしくて。こんな格好で。
・・彼は上着まで意地悪くきちんと着ている。
そう、意地悪なの・・この人は・・。
「・・・ずるい・・私ばっかり・・・・・こんな・・」
「お前が脱がせてくれるの待ってんだよ」
「・・・え・・・・?」
もう・・・ホントにこの人は・・・
両手を解放されてシーツをサッと手繰り寄せた。
彼は座り直してこっちを面白そうにじっと見ている。
・・私が困ってるのを面白そうに。
「・・・・もう!」
とりあえずシーツから両手を出して上着に手をかけて脱がす。
・・・ドキドキする。
シャツのボタンを外そうと手をかけた時、ぐっと両方の乳房を揉み上げられてシーツの中から露になった乳首を指で摘ままれる。
「やっ・・・!ひあ・・・あんっ・・・!んんっ・・・!」
必死で声を押し殺した。もちろんボタンを外すどころではない。
「ほら、頑張れよ」
「やめ・・て・・んっ!・・ん・・やだ・・もう・・」
彼の指は器用に、そして優しく私の硬くなった乳首を指で転がす。
「んっ・・・んんっ・・・んあっ・・」
なんとかしてその手を離そうとしても離れない。
抵抗しようとするたびにぎゅっと指の力が強くなる・・
目をとじていても、彼は私の反応を面白がっている視線を感じてうつむいた。
下半身の一点が熱を持ったように甘く、けだるくなって・・
さっきから・・・パンティーの中にじゅわっと熱いものが溢れているのが解る。
きっと・・すごく恥ずかしいことになっているんだろう。
これを彼に見られたらどうしよう。どうしよう・・・。
もうこんなになっちゃってて・・・きっと・・・笑われる・・
胸がつかえて、たまらなくなって彼に抱きついた。
首筋から、甘くてスパイシーな男の子の匂い。
「あっ・・・あ・・・ん・・・・!」
ふいに彼は私の肩を掴んでベッドに押し戻して覆いかぶさる。
唾液を交換するような、とろりとした甘いキス。
なんとかしてシャツのボタンを全部はずすと肌が密着した。冷たくて、さらりとした感触。
また・・・私だけがじっとりと汗ばんでいるのがわかった。
彼の舌が私の汗ばんだを這う。
乳首を軽く噛まれるたびに体がビクッとすくむ。
漏れてしまう声を必死で押し殺す。
涙がちょっと滲んで、心臓の鼓動がますます激しくなってこのまま死んじゃうんじゃないかって思った。
下半身へ冷たい感触が滑り落ちる。
「あ・・・・!だめ・・・!や・・・やだ・・!」
いきなり強い力で両ひざをぐいっと持ち上げられて・・・すごく恥ずかしい・・・格好をさせられる。
びっくりして目を一瞬薄くあけると・・目の前に私のパンティーがぐしょぐしょに濡れそぼって・・・
すこし透けているのが見えた。
「凄いね」
「やめ・・やめて・・・見ないで・・いやぁ・・・」
たまらなく・・・恥ずかしいんだけど・・・
でももう全身の力がぬけたようになって・・
体が火照ってどうしようもなくて。
目をぎゅっと閉じたら溜っていた涙がこぼれた。
足をおろされて、彼の指がわたしの・・・あそこにするりと入ってきた。
不自然なくらい冷たい感触に体が硬直する。
そして・・・ゆっくりと・・・わたしの・・
あの部分・・割れ目の、その中のひだの溝の形を確かめるようになぞってゆく。
芯に、指が触れるたびに体が溶けてしまうような快感が襲う。
もう私は自分の声を押し殺すので精一杯で訳がわからなくなっていた。
彼が私の愛液を指ですくって私の口に指を入れて含ませる
「んん・・・」
「自分でする時もこんなになるのか?」
いやらしい、意地悪な質問に首を小さく横に振って答えた。
腰を抱えられてうつぶせにされる。
背中を押さえられて動けない。
ぐしょぐしょになったパンティーを剥がされる。
ふともものあたりにまで粘液がまとわりついていて透明な糸を引いていた。
「いやぁ・・やだ・・」
そのまま腰をぐっと後ろに引き寄せられた。
自分でも、もちろんいままで他の人にも見られた事のない部分を見られた。
「やめて、やめて・・」
力なく訴えても容赦なく彼の手がお尻の割れ目に伸びてきて私の一番の・・・敏感な部分をこりこりといじられる。
「んあっ!!あ・・・んん!んっんっ・・!」
「気持ち、いい?」
大きな声が漏れると思うと息ができなくなる。
「声、出していいぜ。どうせ俺しか聞こえないから」
事もなげに彼が言う。
「イイ声、聴かせてよ」
「あっ・・・・!!」
入り口に軽い痛み。
彼の冷たい指が一本・・・2本と私のからだにぬるりと入ってきた。
「やっ!・・・ぁはあ・・・んっ!んん・・・」
そのままぐりぐりと私のなかの肉壁をまんべんなくこするようにいじられ、掻き回される。
「あっ!あっ!ん・・・あはあ・・・いっ・・・!」
「どのへんが、いい?」
そんなこと、わからない。もう私おかしくなってる。
背後でカチャカチャとベルトを片手で外す音がした。
「あんまり痛かったら言えよ」
からだを返されて、目の前に彼がいる。
そして、指とは違う熱い感触。
「あっ・・!」
ぐい、と押し込もうとするそれは私の許容範囲を越えている。
思わず危険を感じて体を縮めるけどぐいぐいとそれはわたしの中に入ってこようとする。
怖い・・・こんなの、無理・・!
震えて、大粒の涙がこぼれる。
「・・・・ちょっと、キツい。力抜いてみて」
そう言われて、よっぽど全身を硬くしていたのかシーツを握り締める掌がびっしょりと濡れていて足のつま先までもが緊張で張り詰めていた。
彼がやさしく私を抱きしめる。
「大丈夫だってば」
耳元でそうささやかれて、力が抜けてゆくのがわかった。
少し彼の息も荒くなってる気がした。
「ああっ!!あ!あっ・・うっ!・・あ・・はぁ!!」
彼のそれが、ずぶりと侵入してきた。
ぶつぶつと肉の裂ける感触がした。
痛いけど・・・
すごく痛いんだけど、我慢できない痛みではなかった。
それよりも、体の一部がこうやって繋がることができるということのほうが不思議に思えた。
下腹部に未経験の違和感。
私の足りなかった部分を満たされているようなきもち。
そしてこの瞬間に私の何かが壊れてしまったということもわかった。
「全部、入ってるのわかる?」
「ん・・・うん・・・っ・・」
彼は挿れたまま器用に私の腰を抱えこむと私を上に乗せた。
「あっ・・・」
「そこに、手を載せて」
言われるままに彼の頭の後ろのベッドの枠に手を載せて掴んだ.目の前に彼の金髪。
胸の辺りに彼の熱い、かすかな吐息がかかった。
私の肢体が、まる見えになっている。
・・・恥ずかしいけれど・・・・
なんだか、言いようのない気持ちが高まる・・。
「そう・・・それで、痛くない程度に動かしてみて」
・・・・よく、わからないけど・・
彼のペニスが抜けないように、少し腰を浮かして、沈める。
軽い痛みでビクッと少し彼を締めつけた。
じゅる、といういやらしい音がして少しまた恥ずかしくなる・・
「こ・・・こう・・かな・・・?」
「・・・・うん・・・もう少し前に」
両手で腰をぐいっと引かれると、彼の一部が私の中に入っていることがよりはっきりと解った。
「あっ・・・ん・・・・!」
・・・・・
この人は、いつ、どこで、誰と、こんなことを覚えたんだろう。
そんなことが頭をよぎって、さっきよりも少し早く腰を動かす。
「ああっ・・・!」
動かしていくほどに募ってゆく、下半身が抜け落ちてしまいそうな快感。
気がつくと彼も私のペースで腰を動かしてくれている。
彼の息が荒くなっているのが・・・・嬉しい・・・
「あっ!あん!あん!・・・う・・・は・・・っ・・」
「・・・続けて」
「ん・・・・。・・・・ね、・・・き・・・・きもち・・・いい・・?」
「・・・・お前のは・・・凄く、いいよ。」
「んっ・・・・・!!!」
彼が上半身を起こしてより激しく腰を動かす。
振動に堪え切れなくてベッドの枠から手を離して、彼の硬い肩にしがみついた。
「ああんっ・・!!」
突然乳房にむしゃぶりつかれ乳首を思いっきり吸われてびっくりした。
粘液と唾液のいやらしい音が部屋に響く。
「あはぁ・・・んん・・・あんっ!あああ・・」
私の腰に痛いほど食い込んでいた指が動いて茂みをまさぐる。
そして・・・わたしの・・
小さな一番敏感な部分を見つけて強く上に擦りあげられた。
むきだしになったその部分を容赦なくいじめられる。
「ひぁっ!!・・・・あっ!!あ・・はっ・・ああん!」
もう腰を動かすどころではなくて・・・・・
私の半身はまるで自分のものじゃないような・・・・
溶けてなくなってしまったように熱く、麻痺してくる。
なにか、熱いものが体の下の方から上へ昇ってきた。
「あ・・・あんっ・・あんっあ・・・はあぁ・・・・・・・・・・・・・ひっ!!」
ガクン、と腰が落ちてその時突然、全身の神経が一気に快感に満たされた。
「あっ・・・あはぁっ!!!」
意思とは無関係に、体が、大きくのけぞった。
彼のペニスが大きな音を立てて抜けてしまった。
彼にしがみついたけど・・・
力が・・・抜けて・・・・・・倒れ込んだ。
何が私の体に起こったのかわからない。
信じられないほど愛液があふれ出ている割れ目のあたりがひくひくと不規則に痙攣しているのだけが解った。
彼が小さな、疲れたようなため息を一つついて無言でぐったりとした私の上に再び覆いかぶさって来る。
片手で腕を強く掴まれて、もう一方の腕で私の頭を強く抱えこまれた。
苦しい・・・。
そして、私の中に、突然、強引にそれが肉を分け入って入ってきた。
「いっ・・・痛・・・・!!!」
「我慢しろ」
打って変わってものすごく、激しく、速く私の中を突く。
無意識に痙攣しつづけて壊れている私のあそこがますます悲鳴をあげて彼を締めつけている。
「いっ・・!いやっ・・ああっ。。。あ!ああん!あん!あん!!!」
じんわりと、ではなく神経に直接に伝わるような快感と痛みに歯をくいしばった。
セックスって、こういうものだったんだ、頭の片隅で思った。
膝がガクガクと震えて失神しそうに目の前が白くなってゆく。
耳のそばの彼の荒い息の音とピアスがぶつかるかすかな軽い音だけが頭に響いた。
「・・・姉崎」
ふいに、自分の名前を呼ばれてドキリとした。
「中に出すぞ」
朦朧として返事が出来ない。
このまま体も溶けてなくなっちゃえばいっそのこといいと思った。
もうなにもかもどうでもよくて・・・ どくん、と何回か脈打つ感覚がして彼がため息をつきながらゆっくりと重くのしかかった。

気がつくと、もう外は真っ暗になっていた。
目で時計を探したら8時すぎ。
少し寝てしまったのか、そのままぼうっとしていただけなのかわからなかった。
「あ・・・・!!!!」
どうしよう・・どうしよう!!
こんなに遅くなって!
お母さんになんて言い訳をすればいいの?
きっと携帯には着信履歴が山のように・・・
ああん!!
焦って言い訳を考えるけど、思いつかない!
はっと隣をみると見たこともない無防備な寝顔でスースー寝息を立てている彼。
しかも私が腕枕をしていて、重さで少し手が痺れている。
「はぁ・・・・・。」
もういいや、とちょこっと開き直ってあと5分だけここにいよう、と思った。
シーツを取って洗うために彼を起さないと・・・。
どんなヒドイ起し方をしてやろうかな、と考えた。

 



 
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